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半導体製造プロセスに用いる「PFASフリーArF液浸レジスト」の開発を加速

2025.02.21

  • ニュースリリース

 半導体の製造プロセスで用いられる材料には、PFAS(ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)が含まれているものも多く、近年環境負荷の観点でPFASを使わない新規材料の開発が求められています。
 これらの要望に対応するため、当社では環境に配慮した製品の開発に注力してまいりましたが、この度、ArF液浸レジスト材料である光酸発生剤および撥水ポリマーのPFASフリー化に成功いたしました。今後は、これらの技術を活かした「PFASフリーArF液浸レジスト」の開発・製品化を目指してまいります。
 開発を進めるにあたり、半導体プロセス分野の世界的な研究機関であるimecと、2024年10月に共同開発契約を締結いたしました。このパートナーシップにより「PFASフリーArF液浸レジスト」の開発を今後より一層加速してまいります。
 その開発状況や成果については、2025年2月23日~27日に米国(カリフォルニア州サンノゼ)で開催されるフォトリソグラフィー分野における世界最大級の国際学会である “SPIE Advanced Lithography + Patterning” において、imecと共同で今後の計画も含め発表を予定しております。

 
 当社は、2017年からimecとウェハ洗浄薬液に関する共同開発を実施してきており、開発初期からPFASフリー製品の開発を進めてまいりました。このような取り組みのもと、当社はPFASフリーArF液浸レジストに関する共同開発契約と同時に、imecが進める「Sustainable Semiconductor Technologies and Systems(SSTS)プログラム」へ加盟いたしました。
 SSTSプログラムは、半導体バリューチェーン全体における環境影響低減の取り組みを支援するものです。半導体サプライチェーン全体にわたる多くの半導体製造メーカー、ファブレス企業、装置・材料メーカーが同プログラムに加盟しており、当社はこれら加盟企業と協力して二酸化炭素排出量低減やPFAS代替化合物の探索評価を推進するとともに、ネットワークを通じたコラボレーションを活性化してまいります。

 PFASフリー化技術をはじめとした専門的知見を有する当社と、半導体の技術開発をリードするimecが生み出す相乗効果により開発を加速させ、今後も引き続き半導体産業の技術革新およびサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。

本件に関するお問い合わせ先

セントラル硝子株式会社 
電子材料営業部 
TEL:03-3259-7226