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募集テーマ

2017年 第52回テーマ広場のリ・デザイン

人が集い、市が開かれるなど、市民の日常的なコミュニティの場になっている「広場」。これまで、この「広場」にはさまざまな言葉が使われてきた。

「アゴラ(agora)」は古代ギリシャの政治・経済の中心的な場でポリティカルな性格を帯びていた。「フォーラム(forum)」は古代ローマの公共広場のことで、取引場、集会場としても使われ、周囲に公共建築が建てられていた。「ピアッツァ、プラザ、プレイス(piazza、plaza、place)」は、それぞれイタリア語、スペイン語、英語だが、語源はラテン語のプラテア(platea)と言われていて、広場以外にも街路を意味している。その他にも、四角い広場を表す「スクエア(square)」、円形広場を表す「サークル(circle)」、地域共同体が利用する「コモン(common)」、近年使用されることが多くなった「オープン・スペース(open space)」など、その使われ方はさまざまで、歴史的、地域的、民族的な背景が関係している。

それでは、現代における広場はどのようなものなのだろうか。それは、駅前に広がる交通の要所であり、集会やイベントが開かれる共有の場であり、憩いや休息のための個人の空間であり、公共や個人、官や民の区別があいまいなパブリック・スペースでもある。

しかし、社会状況は変化していて、貧富の差の拡大、移民、人種差別、マイノリティの問題など人びとの間に横たわる見えないバリアから、都市化した環境における物質的な目に見えるバリアまで、さまざまなバリアが広がっている。このような状況の中で、都市形成の中心的な役割を果たしている「広場」は、このままでよいのだろうか。多くの人が集う都市の余白を、あらためて、人びとのための「広場」として考える時期にきているのではないか。「広場」には、アクティビティを誘発するだけでなく、場所そのものが都市に魅力をもたらすような力があるはずだ。社会の動向を考慮しつつ、人を主役とした「広場」を「リ・デザイン」してほしい。

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