
1年目から現在までのキャリアの歩みを、
先輩社員が語ります。
セントラル硝子には、
多様なキャリアの可能性が広がっており、
自分らしく成長できる環境があります。
先輩たちの経験から、あなたの未来を
イメージしてみてください。
宇部工場 品質保証部 品質保証課
2015年度入社/生命体工学研究科 修了

設計、改善を担当 最初の配属先では、当社の医薬品事業の中心となる吸入麻酔原薬「セボフルラン」の製造プラントを担当。生産性や安全性の向上を目的に導入する新規設備の設計や既存設備の改善検討、試運転対応などに携わっていました。1年目は、少し年上の先輩女性社員に付く形で、日々の業務に取り組んでいました。2年目になると、部署での担当業務とは別に、工場内の各部署横断で実施されたワーキンググループにも参加することになりました。この活動の目的は、医薬品事業の維持・拡大をはかるために、当社が長年蓄積してきた技術を私たちのような若手に継承すること。「自分が関わっている設備がなぜそのように設計されたのか」「製品評価に使われる基準値がなぜそう設定されたか」など、技術の背景を体系的に知ることができたことは、貴重な成長の糧になったと思います。


担当者として一人立ち 産休育休を取って、職場に復帰。それと同時に先輩の異動もあり、自分一人で業務を進めるようになりました。当初は、時短勤務で働いており、限られた時間で成果を出すことに苦労しましたが、周囲の皆さんのフォローに助けられました。当時の仕事で最も印象に残るのが、初めての新規設備(製薬用水の製造設備)の導入です。それまでに経験していた既存設備の改善とは比較にならないほど設計作業への要求ポイントも難しく多岐にわたりましたが、「製薬用水に対して当局から求められる要件」「設備の設置スペースの制約」「運転開始後の設備の運用方法」などの課題を何とかクリアして本格稼働へ。その後に発生したトラブルの原因究明と解決にも苦労しましたが、新しい設備を1から手掛けたことで、ものづくり、特に品質管理についての理解を大いに深めることができました。







自分の可能性を自分で
狭めないように、
広い視野からの進路選択を
学生時代にメインで専攻したことを職業につなげられたら… 一番幸せかもしれません。でも現実を見ると、企業に入って自分の学んできたことがいかせる人はほんの一握り。私も「化学」という大きな枠では、セントラル硝子と合致していますが、ディテールがぴったりというわけではありません。ですから入社前は、不安でいっぱいでした。けれども入社してみると、自分で勉強する意欲があれば、立派に仕事ができることがわかりました。ですから「私はこの専攻だからこの会社は合わない」と、自分で自分の可能性を挟めないようにして欲しいと思います。
基盤化学研究所 2014年度入社/
理工学系研究科化学・材料専攻 修了


研究職としてスタート 入社後は、硝子研究所(現 基盤化学研究所)で自動車ガラスのUVカットコーティングの成膜とその評価、および成膜前のガラスの研磨に関する検討に携わりました。本音をいうと、「ガラスを研究したい」という気持ちがそれほど強くあったわけではありませんでした。それでも先輩から高度な成膜方法や評価機器の扱い方を習ううちに、「研究者として働いている実感」が湧いてきて毎日が楽しくなっていきました。しばらくすると、UVカットガラスの生産現場で発生した課題の解決に本格的に取り組むようになりました。この役割に、最初は戸惑いがありました。研究者は、生産現場と離れた所で、新製品・新技術を作る人だと思っていたからです。でも今になってみると、「自分の研究成果が生産性向上を通して会社の収益に貢献する」というイメージを若い段階で持てたことは、キャリアを積む上での財産になっていると感じます。



先輩にたしなめられる 会社にも、業務にも慣れた頃、今でも忘れることのできない出来事がありました。ある日、生産現場から持ち上がった課題の解決方法について議論している時、私は軽い気持ちで「これは無理ですよ」と言ってしまいました。すると同席していた一人の先輩社員が、即座に私をたしなめました。「無理ですじゃなくて、無理に挑戦するのが技術者だよ」と。私は、深く考えることもなく「無理」と言葉にしてしまった自分が恥ずかしくて身が縮む思いでした。その先輩社員に、どこまで深い意図があったかを尋ねることはできませんでした。けれども、もしもあの先輩に何も言ってもらえなかったら、今のように研究者として成長した自分はいなかったかもしれない。それくらい、ありがたい出来事でした。



分析業務に異動 主に、生産工程で発生したガラスに混入した異物の分析に携わりました。「分析業務に異動」と聞いた時の率直な感想は、「自分には向いていないのでは」。学生時代は高度な分析機器を扱ったことはありませんでしたし、微細なサンプルを扱う手先の器用さは自分にはないと思ったからです。しかし、分析業務を経験することで、研究者としての強みを得ることができました。「生産現場の状況を見て、異物欠陥発生の原因について仮説を立て、採取したサンプルを分析して証明する」。その流れを知ることは、私が研究者として未知の技術や材料について考える時の拠り所となります。もちろん様々な高度な分析機器を自分で扱えることは、研究者にとって非常に有用なスキルです。



再び研究職へ 研究職に戻ると聞いた時は、素直に嬉しく思いました。私に与えられた新しいテーマは、建築用ガラスへの機能膜コーティング。今までにない機能を持った建築用ガラスをつくるために必要な薬液の開発、成膜方法の確立、生産移管がミッションでした。私は成膜手法に関する主担当者としてプロジェクトに参画しました。他部署のメンバーと連携しながら、成膜部分の生産設備設計や生産の条件出しなどに取り組みました。生産開始の期限が迫る中で、なかなか答えを見出すことができずに焦る日々が続きましたが、なんとかお客さまに納得いただける研究成果を示し、生産にこぎつけることができました。まさに「生みの苦しみ」、新製品をつくる大変さを嫌というほど味わいました。その代わりに、新しい機能を持つ製品を、生産性を犠牲にしないでつくる難しさを身を持って知り、研究者としてステップアップできました。


革新に挑む 苦労の末に生産開始にこぎつけた私の開発した機能膜コーティングの建築用ガラス。とはいえ、まだまだ改善の余地があります。現在は、生産の歩留まり向上を目指して、成膜方法を一新すべく、新しい成膜テスト機の導入計画を進行中です。このテスト機で様々な生産条件を試して、より良い成膜方法を確立し現状の課題を解決した上で、生産ラインに組み込んでいくのが当面の目標となります。さらに次の段階としては、当社の建築用ガラスへの評価を高めて受注量を増やして、より大量生産が実現できるようにしたいです。そして将来は、自分の手掛けた建築用ガラスを世界中で使っていただくという姿を夢見ています。



研究活動に惜しみなく投資する、
モチベーションがあがる会社です
セントラル硝子は、対外的に発表している中期経営計画の数字(2022~2024年度累計研究開発費240億円)を見ても、研究開発を重視する企業です。このことは、個人レベルの業務においても実感することができます。具体的には、研究に必要な物品は、簡単な手続きは踏まなくてはいけませんが、購入できますので、思い浮かんだアイデアをすぐに実行に移せるのは、研究者にとっては有難いですし、モチベーションにつながります。
