大学と企業の研究の違いを様々なシーンで感じる

 私が手がけているのは、半導体や太陽電池の製造プロセスで使用されるクリーニングガスや、その製造方法の開発です。半導体などの製造プロセスでは、原料となるガスを飛ばして成膜する工程がありますが、製造を続ける間に装置の中に不純物がたまります。そこにクリーニングガスを入れて不純物と反応させることで、装置の中を浄化できるのです。このクリーニングガスがフッ素化合物です。
 主任研究員という立場になり、工場に足を運び、プラント設備について話し合うことも増えました。フッ素は反応性が高く、使える装置や素材が限られています。他部署の方とも話し合って、製造装置を作っていくのです。お客さまと顔を合わせることもあります。研究だけでなく様々な周辺知識やコミュニケーション能力が求められるのは、大学と大きく違う点ですね。

社内外でのコミュニケーションからアイデアが生まれる

 セントラル硝子は、学会発表やフッ素化学に関する書籍を通して、大学時代から知っている会社でした。フッ素化合物の分析等には特殊な装置を必要としますが、入社後に大学では扱えなかった評価機器を使える点は魅力でしたね。また、当社には70年以上のフッ素化学をはじめとした様々な技術が蓄積されています。加えて工場と研究所が非常に近い位置にあり、密接に関わることができる、というのも特徴ではないでしょうか。過去の実績や知識、実際の現場での様子からアイデアをもらい、自分の仕事に融合させて展開できるのは研究者にとってはありがたい環境ですね。