新卒採用サイト / 技術と人 / 強みと課題
強みと課題
作る力と生み出す力、それが「ガラス+化学」という武器になる

ガラス領域

 1958年にセントラル硝子が進出したガラス業界は、現在も数社がシェアを奪い合う状況に変化はない。今後は生産拠点と販売先を新興国であるアジア諸国へと移し、グローバル展開を進めることが課題である。当社は、自動車用ガラスでは欧州をはじめタイ・韓国・中国・インド・ブラジル・メキシコ等に拠点をもつフランスのサンゴバン・セキュリットと業務提携し、セントラル・サンゴバン株式会社を設立。その他、アメリカや台湾などに製造拠点を持つなど、グローバル化を進めている。

 情報・電子産業用ガラス、ガラス繊維は、成長著しい電子産業への材料用ガラスなどを提供。ARMOREX™に代表されるモバイル端末用カバーガラスや、電子部品の電極・封着・被覆・絶縁に使われるガラスフリット・ガラスペーストなどを製造している。

 今後キーワードとなるのは「エコ」と「熱」、「スピード」である。空調などの利用頻度を下げ、省エネに貢献するエコガラスや、環境にやさしい低炭素社会向けガラスの製品バリエーションの強化に注力する。高付加価値で安価な製品が次々登場するスピードの速い業界だけに、いかに少量多品目の生産体制を確立し、顧客のニーズにスピーディに真摯に応えていくかが生き残りの鍵となる。

 そのために生産現場と研究所、そしてガラスと化学の垣根を越え、全社一体となった研究開発と製品化が今後の課題なのである。

化学領域

 セントラル硝子のルーツは化学品事業であり、主要な生産品目はソーダ灰であった。その併産品である塩化アンモニウムを肥料の窒素原料として事業化し、さらに窒素分にリンとカリウムを加えて、高度化成肥料の生産を開始。燐鉱石から肥料用のリン酸を製造する時の副産物がフッ酸であり、今日のファインケミカル製品の出発点となった。現在では燐鉱石からの副生成物としてではなく、蛍石からフッ酸を製造している。さらに、フッ酸を電気分解することでフッ素が得られ、フッ素とフッ酸から各種無機・有機のフッ素系ファインケミカル製品が生み出されている。このように、次々と素材や技術を連携させ、高付加価値な事業に進出してきたのが化学領域なのである。

 その過程で培われた、多種多様な材料への知見は、現在の多彩な製品ラインアップに活かされている。また、国内で唯一の塩安系肥料メーカーであったり、フッ素をフッ酸から自社で製造するなど、独自の生産技術も多く保有している。これらの技術や知見を活用し、差別化された製品を提供することで、化成品事業は安定した収益を上げているのである。

 ただ、全体としてマンパワーが不足し、ニーズ志向の製品開発が主流になっている。営業企画や研究開発が独自の保有技術や知見を活かし、それぞれの業界においてリーダーシップを発揮する提案や製品開発ができていないことは問題である。今後は、電子産業向けの材料や、ヘルスケア分野の製品などでよりスピーディな開発競争が展開されるであろう。そこでは営業主体の製品開発だけではなく、新たな市場を開発し牽引する、技術主導の研究開発プロジェクトが求められる。

 幸い、研究者が年次や経験に関係なく、アイデアを発信できる風土はできあがっている。巨大企業と異なり、風通しがよいことは、セントラル硝子の特長である。ガラス分野との融合など、組織の壁を越えて新たな製品を作り出して強い武器とすることが、未来のセントラル硝子を作ることにもなるのである。

融合技術

 セントラル硝子のように、ガラスと化学の領域をもつ会社は、実は珍しくない。ガラスの材料であるソーダ灰は、基礎工業製品としてあらゆる産業分野で素材として使用される化学品にもなるからである。当社の沿革を見ても、材料や併産品の応用で事業を拡大してきたが、それはどこも同じなのである。

 一方で、両分野の事業を持ちながら、それらを融合させた製品を製造している企業は少ない。大量に、安価に、安定生産というガラスと、少量で、高付加価値、多品目をという化成品では、工場設備はもちろん、生産プロセスや考え方が違うからである。

 しかし、昨今ではその両事業間の距離は非常に近づいているといえる。例えばガラスでは高付加価値な製品群を充実させる一環として、コーティングガラスや電子産業用ガラスなどの研究開発に注力している。そこには化学領域が持つ素材と反応に関する知見が応用できる。また、世界でトップシェアを誇り、ニーズが高い製品を持つ化学領域では、大量に安定生産できる設備の実現が急務である。そこでは、ガラス事業が持っている大量生産や品質管理のノウハウが生かせるはずなのである。

 また、両分野の製品、生産方法を組み合わせることで、それまで無かった新製品も生み出せるだろう。当社では融合領域を含む将来的な研究開発のため、コーポレート研究開発の仕組みとして「未来ファンド」を設立。これまでにない新たな事業の創成をめざしている。融合されるのは、製造法や製品だけではない。研究者や技術者が交流することで、新たなアイデアや気づきが生まれることだろう。そして、各事業へとフィードバックされ、社としての成長に結実するのである。融合領域は、セントラル硝子の未来への挑戦なのである。